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一言 「いさましいチビのキーホルダー」

初出: 2007/03/22 T.Shirai
更新: 2007/03/22 T.Shirai

 昔から早く実現して欲しいなと思う(ドラえもんの便利な道具風の)アイテムとして「呼んだら答えるキーホルダー(サイフ,メガネも可)」がある.近頃は無くさないようにそれぞれきちんと置き場所を決める,という真っ当な躾をされた人間だったら最初からできる工夫のおかげで「どこだどこだ」と行ったり来たり,ひっくり返して探すことは無くなった.携帯電話は例外で,家の中などある程度限られた領域内で紛失した場合は電話を掛ければ答えてくれる(ただし常時マナーモードなので振動音).さて,書類も無くすのがイヤで2穴ファイルなどに綴じてまとめるようにしているが,電子ファイル化もしているので安心,と言いたいところだが,

16万個のファイルの海に紛れ込むと探し出すのにかなり苦労することがある.次期OSではこの辺が改善されるはずだったのに先送りになりましたね.

 話を戻そう.紛失物を発見するための革新的な技術(という目的ではないのだが...)であるRFID(無線ICタグ).数mならば離れていても発見できるはずなので,これを使えば実現できるじゃないか,と思っていたのですが,冷静に考えてみよう.私の場合,紛失物を探そうとしたときに限って,ICタグのリーダーが行方不明であること間違いなし.

 実は一部,「呼んだら答えてくれるキーホルダー」に近いものを私は愛用してる.これがその,いさましい(正確にいえばヤカマシイ)キーホルダーだ.どの辺りが本当の希望と異なるのかと言えば「呼びもしないのにピーピー鳴る」点である.

 正しくは「静電気除去:除電」機能である.パチッとくる冬場の静電気を自動的に取り除いてくれるもの.

真ん中にボタン電池,その上に小さなガラス管がある.このガラス管の中のフィラメントで静電気を消費するらしい.その際にブザーがピーピーと鳴る.実は静電気を利用してピーピーと鳴るのではなく,このボタン電池の電力で鳴る.

このボタン電池はもう一つ使い道があって,

先端に内蔵した高輝度白色LEDが,

ピカーと光る.1000円以下の物としては上出来.ちなみに本体カバーが少しだけ開いているのに気付いただろうか? 近頃,スイッチを押していなくてもLEDが付く(つまり24時間,点灯しっぱなし)ようになってしまった.本体カバーを完全に閉じないことでなんとか回避.
(補注) 昨日,電池を交換した際に発見したのだが,ボタン電池を上から挟んで固定する板バネ部分が悪さをしている.正しい位置よりも少し手前に電池をセットすると回避できることが判明したので,いまはきちんと本体カバーは閉じている.3つ上にある本体内部の写真の状態は電池を奥まで(左から入れて右側へ)入れ過ぎ.

 このチビのキーホルダーの愛らしいところは”ピーピー鳴らせたくても鳴らせない”ところ.いまも音声データを作ろうと画策したのだが,こすっても振り回しても撫で回しても全然鳴ってくれない.普段はポケットに入れっぱなしにしておこうものならば喧しくなり続けるというのに.

 このキーホルダーに付けてある鍵は機械式駐車場の鍵.これが無いと車を駐車場から出せない.家を出て駐車場に向かう間に必ず1度は「ピーピー」と鳴るので,「ああ,忘れずに持ってきたな」と安心できる.近頃は音が鳴らないと「忘れたのじゃないか?」と心配になってポケットを探るようになり,忘れて部屋まで取りに上がる頻度が随分と減った.気まぐれなチビのキーホルダーは,もしかしたら「呼んだら答えるキーホルダー」よりも,余程,気の利いた奴なのかも知れない.
(補注)”気まぐれさ”はパートナーロボットにとっても重要なポイントである.「元気?」とロボットに質問して,常に「うん,元気.あなたは?」や「ううん,ちょっと不機嫌」など,返答パターンを変えるだけではなく,時々,意図的に無視することがある.型に嵌った対応は得てして飽きられ易い.

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