研究室内Tips

・卒業論文を書く際の細かなルール

Borland C++ Bulider関連のTIPS

・DVDレコーダー DR−M1(Victor)関連


・DVDレコーダー DR−M1(Victor)関連
 画質には高い評価があるものの,かなりクセのある機械です.
 問題は作成したDVDをPCでオーサリングする際に発生します.
 (現象) Windows Media Player等で再生すると,(1)時間表示がメチャクチャ(20時間と表示されたりする),(2) 頭30秒程度しか再生できず,その後は画面がピョンピョンとスキップする.どちらにしても正常ではない.Webで調べたところ,MPEG2のGOP処理に問題がある,ファイルフォーマットにも問題があるらしい.この問題はVIDEOモードで発生し,VRモードでは発生しないとの報告である.
(関連リンク) http://homepage1.nifty.com/mpuusan/drm1gop/

 (オーサリングする方法)
 ・DVD Shrink (フリーウェア,日本語版あり)
 ・DVD Decrypter(スリーウェア,海外版)
 ・drm1gop(上記関連リンク)
 ・TMPGEnc DVD Author2.0 (市販ソフトウェア)
が必要.症状によってはISO形式を読み込める仮想ドライブソフトウェアが必要.
(1) DVD Shrink で,非圧縮でDVDの内容を全てHDDにフルディスクでバックアップする.
(2) HDDにバックアップしたデータに対して,drm1gopを実行する.
(3) TMPGEnc DVD AuthorでHDDに書き戻す.
(4) DVD Shrink で書き戻したDVDデータを”ファイルを開く”で読み込み,フルディスクでバックアップする.書き戻し先としてISO形式で出力し,DVD DecrypterでDVD−RWへ書き戻す.
(5) 以上で正常なDVDが完成する.MPEG2としてリッピングするには,改めてDVD DecrypterでIFOモードで読み出し,拡張子VBOをmpgに変更する.

(1)のDVD Shrinkで読み出す際に,CSSキーが存在しない,というエラーが出ることもある.その際には以下の手順を取る.

(1)DVD DecrypterでISO形式にてRead(この際に標準の設定でCSSがカットされるが,そもそも存在しない?)する.
(2) 仮想CDソフトウェア(携速xpを使用)でISO形式のファイルをドライブに割り当てる.
(3) 以下は,上記手順の(1)から(5)を行なう.

当然だが,市販のDVDソフトウェアをダビングしてはいけない.以上はあくまでDVカメラ等で撮影した個人的な映像をMPEG化する際のアドバイスとして示しているに過ぎない.

なお,2006年4月25日にビクターのサポート窓口へ電話して確認したが,本体以外での再生に関する不具合に関しては対応できないとのことである.有償での修理でも構わない旨を伝えたが,ファームウェア等のバージョンアップは行なっていない.メディアは2倍速あるいは4倍速のVer.1.1の物を使用して欲しい,高速なメディアでは不具合が発生する可能性も高くなるとのこと.

・Windows2000でシステムファイルチェッカー
 Windows2000になってから無くなってしまったと思っていたシステムファイルチェッカーが,実はWindows2000にも存在することを知りました.MS-Windows2000(あるいはWindows98)の起動と実行に必要な重要なシステムファイルの多くはバックアップが存在します.実際に使用されるファイルが何らかに理由で破損したり,置き換えられてしまった場合に,オリジナルのファイルに戻してくれるのがシステムファイルチェッカー.実行の方法は,[スタート]->[ファイル名を指定して実行]に,"sfc /scannow"と入力すると起動し,実行を開始します.あるいはコマンドプロンプトで"sfc"を実行すると,オプションの一覧が表示されます.しかし,Windowsに関する知識があまり無い人は実行しないほうが良いでしょう.Windows2000の場合には管理者権限(Administrator)が必要ですので,学生さんが実行しても正常動作しないはずです.

・TeX文書をPDFに変換する
 日々刻々と状況(ソフトウェアの改良)が変化しますし,手持ちのツールによって手法が違いますので,あくまで一例と考えて下さい.
 ここではTeXのシステムをWeb2C7.5.2,プレビューアをdviout3.15,PDF化ソフトウェアとしてAdobe Acrobat 5.0を用いるものとします.
  Web2C7.5.2のインストール方法は東京大学の大島先生のページ,dvioutも同様に.松坂大学の奥村先生のページも参考になります.
(distilerでPS->PDF変換ができない!)
 まず私は失敗しました.dvipskでDVIファイルをPS(PostScript)化することはできるし,GSviewでそれを表示・印刷することもできました.しかしAcrobat distillerがNo!(Error: GothicBBB-Medium not found, using Font Substitution. Font cannot be embedded)と言う.簡単に言えば,「PSファイル中でGothicBBB-Mediumというフォントを使用(指定)しているが,それは存在しないので置き換えるしかない.という訳でフォントの埋め込みは(正確に)行えないからPDF化は止めとくよ」.GothicBBB-Mediumではないフォントに置換するように設定を変えれば良いのかと考え,色々と試みたが全て失敗.実際に,私の手元にGothicBBB-Mediumフォントは無い訳ですし,Acrobat Readerで閲覧する方の手元にある各種ゴシックフォントを使用して貰っても印刷イメージが大きく変わってしまうと困るというものでも(今回は)ありません.うかつに日本語ゴシックフォントをPDFに埋め込むと,それだけファイルサイズが大きくなるでしょう.最終的には「正確に埋め込めない場合は諦める」ようにDistillerを設定して解決.distillerのジョブオプションをpressに設定した場合,デフォルトでは”(フォントを)埋め込めなかったとき処理”が”ジョブをキャンセルする”になっています.これをこのように”無視する”に変更するだけです.
(A4用紙のサイズが???)
 さて,一安心一安心ということで出力をAcrobat Readerで見てみると各ページの上マージンが極端に少ない.一行目が用紙余白の上端から始まっている.Webで調べてみたところ,海外のA4と国内のA4のサイズの違いが問題らしい.確かにdistillerの(一般)の設定を見てみると用紙サイズが特に縦方向で2cmくらい小さい.”デフォルトページサイズ”を”幅=21.0cm”,”高さ=29.7cm”に変更して解決.
(便利で安全そうな方法は?)
 最新版のdvioutを用いると,dvi->psがメニューを選択するだけで簡単に行えます.変換にはdvipskを用いていますが,この呼び出しが自動化されます.(Option)->(Choose Parameters)を選択し,次に沢山のメニューの中から希望する処理を選択します.ちなみに一気にPDF化するdvipdfmも日本語対応(縦書きにも対応)しているそうですが,SpecialコマンドによるEPSファイルの読み込みには対応していないのか,図の抜けたPDFが出来上がってしまいました.ですので,dvipsk -Ppdf -D8000で変換し,distillerでPS化した次第です.

・海外に論文を提出する(全角文字2byteを撲滅するには) : Zenkaku.exeの紹介

 テキストファイル中の2byte文字を発見するには,私が作成したプログラム(Zenkaku.exe: Windows版も公開!)を使用することで可能です.公開されている多くのフリーウェアは2byte文字を1byte文字に置換するものがほとんどで,この用途には適しません.

 TeXソース中の2byte文字をまず全て無くす必要があります.印刷してみただけでは分かりません.スペースや:,()などの記号が全角であるのがほとんどです.日本語の論文を英語化した時に見落しています.Zenkaku.exeで発見し,すべて半角に書き換えます.

 ところが,全角文字が紛れ込むのは,TeXのソースのみとは限りません.他には,ExcelやCanvasで作成したEPS形式のファイルにも紛れ込んでいます.それぞれフォントを全てTimes New Romanに変更して,EPSファイルを作成し直す必要があります.

 さらにもう一つ落とし穴があります.それはCanvasによるEPSファイル作成時の作業手順にあります.ただし,ここで紛れ込む2byte文字は,多分,最終出力(PS, PDF)には影響しないようなので(いままで苦情が出たことがない),ここまで拘る必要はないのかも知れません.CanvasでEPSファイルを作成する手順は上の方で述べた通りですが,”新規ファイル”に”Canvas”をコピーして”EPS形式でセーブ”する際に,EPS中のコメント領域に作成元のアプリケーション名などと共にオリジナルファイル名も書き込まれます.
 %!PS-Adobe-3.0 EPSF-3.0
 %%BoundingBox: 55 171 511 249
 %%Title: 新規_1
 %%Creator: Canvas
こんな感じです.この”新規”は2byte文字です.いちいちエディタで消しても良いのですが面倒です.そこで,”新規ファイル”を作成した後に,一旦,適当な名前(gomi.cvsなど)でセーブした後に,”EPS形式でセーブ”すると,この部分は,
 %!PS-Adobe-3.0 EPSF-3.0
 %%BoundingBox: 169 131 397 308
 %%Title: A:\usr\Shirai\Book\gomi.cvs
のように半角になります.とはいえフルパス名になりますので,パスに全角文字が含まれていたのでは意味がありません.この点に注意.

 このようにして全てのテキストファイルから2byte文字が撲滅されれば,そこから生成されたDVIファイル,PSファイル,PDFファイル共にクリーンな半角文字で構成されるはずです.不安が残る神経質な方は,例えばPDFファイルならば,英語版のacrobat readerをインストールして表示を確認すれば完璧です.

・Excel2000のグラフをCanvas(Ver.3.5)に貼る

(a) 異常終了してコピー&ペーストできない!?
 単純に,Excelでコピーして,Canvasにペーストしようとすると,Excel95からならば問題ないのですが,Excel2000からだと”異常終了”してしまいます.
  ここで裏技があります.Excel2000のグラフをWord2000に貼り付け,このWord2000に貼ったグラフをCanvasに貼ればOK.間にWordを通してワンクッションおくと,なぜかうまくいきます.
(b) EPS化したい
 BMP化するならば,貼り付けた後にbitmap形式でセーブすれば良いのですが,EPSにしたい場合には工夫が必要です.
 (a)の方法でCanvasにWord経由で貼り付ける際に,[編集]-[特殊ペースト]で貼ります.形式はピクチャー形式です.
 貼り付けた図を選択し,F7を押すと詳細が表示されます.ここで"タイプ"のところを見てください.[P]となっているはずです.
 [P]をクリックして[G]を選択してください.これでグループ化されたCanvasデータに変更されます.
 さぁ,あとはグループ解除すれば...と言いたいところですが,ここでも不具合が発生します.もしグラフに文字が含まれている場合には,図がグシャッと潰れます.これを回避するには一切の文字を入れないことです.軸の数字も含めて.文字は後からCanvasで書き込みましょう.

・EPSファイルを作成する

 (Canvasで作成した図)
 新規ファイルを開きます.              (ファイル->新規)
 EPS化したい図を選択し,Copyします.      (編集->コピー)
 新しく開いたファイルに貼り付けます.       (編集->貼りつけ)
 プリンタの設定をLP-9100PS2に変更します.  (ファイル->プリンタ設定)
 別名で保存します.                  (ファイル->別名で保存)
 その際に,ファイル形式にEPS形式を選択します.
 プレビュー形式を聞いてきますが,これは「なし」で構いません.

・LaTeX2eでPostScriptフォントを使用する

 Springer-Verlagなど,海外の出版社に原稿を出すときには,LaTeX2eでPostScriptフォントを使用するように指定されます.
 \usepackage{times}を追加することで,デフォルトのフォントがPostScriptフォントに置き換えられます.
 (CM:Computer ModernフォントとPSフォントは文字幅などのグリフ情報が異なるため,出力結果が異なります.CMフォントの方が,約10%ほど大きくなってしまいます)

 プレビューアに,dviout for windows を使用した場合に,設定をうまく行わないとプレビューできません.
 PSフォントを指定すると,フォントファミリ ptm が選択されます.ところがptmファミリーのPKフォントは存在しないため,dviout for windowsはPKフォントを作成すべく, mf(metafont)を呼び出しますが,PSフォント用のmfも存在しないため,やはりフォント作成に失敗してプレビューできません.

 Option -> Setup Parameters -> Font2 の一番上の列に,`mktexpk ^s ^d ^D ^M を追加することで,(mftools, dvips, GhostScriptなどがインストールされているならば)存在しないフォントを自動生成すべく,mktexpkが実行されます.ところが,設定がこれだけではPSフォントのPKフォントは生成されません. ptmri7t(など)が存在しないというエラーが出て,作業は中断します.カレントディレクトリに GEN_FONT.BATというバッチファイルが生成されるので,これをDOS窓で実行してみてください.mktexpkコマンドは,さらにps2pk, gsftopk, ttf2pkの3つのコマンドを実行して,いずれかの方法でPKフォントを生成しようとTryしますが,いずれも失敗します.

 Option -> Setup Parameters -> Font -> TEXPKに,^r\fonts\pk\modeless\adobe\times\^s.^dpk;^r\fonts\vf\\^s.vf を追加してください.ptmri7tなどのPSフォントファミリーは,Vertual fontの情報を元にして,ptmri8r(最後の8rはエンコード形式.ptmri7tなどはOT1形式のエンコード)に置き換えられます.ptmri8r(など)は,ps2pk(あるいはgsftopk)により,adobe PostScriptフォント(PBF形式:adobe acrobat reader 3.0に付属)からPKフォントを生成します.生成されたPKフォントはmodelessに設定されますので,pk\modeless\adobe\times以下のディレクトリに生成されます.

 以上2点の設定変更でもPSフォントが正常にプレビューできない場合は,LaTeX2eのインストール(設定)にミスがあります.local/share/texmf/doc/mftoolsにある,INSTALLというファイルを良く読んで,設定を再度チェックして下さい.

 (関連記事) fj.comp.texhax
 ・[Q] \usepackage{times} でptmri7t が要求される
 ・Re: [Q] \usepackage{times} でptmri7t が要求される 
 ・Re: [Q] \usepackage{times} でptmri7t が要求される

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